王子様なんて (ページ13)

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「オレンジジュースとサンドイッチで。」

ここの店員にはもう私がコーヒーを飲めないことがバレている。
それは今までのように無理してカフェラテなんかを頼まなくても良いということでもある。

あの日と同じテーブルに腰掛けて、注文したものを待つ。

〈はぁ〜ほんとカッコいい。どうやって連絡先聞こう？やっぱ帰り際がいいよね？？〉

ミンジはいつも積極的だ。連絡先なんて気がついたら自分から声をかけて交換してる、みたいなことばかりだったはずだ。
こんな風に連絡先を聞くだけでモジモジしているミンジを初めてみた。

「めずらしいね。ミンジでも緊張するの？」

〈や〜A。私をなんだと思ってんのよ。あんなイケメン相手じゃ緊張するって〜！！〉

「そう？」

正直ジミンさんよりももう1人の彼の方が、
なんて言いかけて辞める。
そんなこと言い出したら、ニヤニヤするミンジが想像できるからだ。