王子様なんて (ページ36)

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ミンジとはずっと一緒にいたけど、
今まで、私がやることに口を出す訳でもなく、
たくさん裏切られてボロボロになって、やけくそに遊んで過ごす私のことも、ただただ見守ってくれていた。

そんなミンジの気持ちを初めて聞いた。

〈Aって全っ然頼ってくれないからさぁ〜！！！
私はずっと待ってたのに。〉

ﾌﾌ、と柔らかく笑う親友。

……私ってほんとにとことん馬鹿だな。
こんなにも想ってくれている親友がいるのに、

独りよがりで強がって、気持ちを閉じ込めて、
関わる人を自分のエゴで強制シャットダウンして。

目に溜まり切らなかった涙がスーッと流れる。
その瞬間、長かった冬がやっと終わったような気がした。

〈もう！泣かないでよぉ〜…〉

うわーーんと大声を上げて子どものように大量の涙を流すミンジ。
やっと溢れ出た涙を指で拭いとる私。

対照的すぎる2人だけど、この空間が居心地良くて、
いつまでもこうしていたい、なんて思った。

「………ミンジありがとう。」

泣きながら、もう！遅すぎ！なんて言って、私の肩を叩くミンジ。

その目に映る私の姿は、部屋に入ってきた時のミンジと同じように

キラキラ輝いている気がした。