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〈You side〉
太陽の眩しさで目が覚めた。
瞼を開けると、上裸のまま、口は半開きで寝ているグク。
昨日の出来事が瞬時に思い出される。
お互いに何度も何度も求め合ったことを思い出すと、
恥ずかしいような、でもそれでいてとても幸福感で溢れている。
無防備な姿で寝ているグクは、昨日とはだいぶな差で。
思わずクスッと笑って、半開きの唇に手を伸ばす。
親指で唇に触れながら、残りの手のひらは頬に添えるような形で全然起きないなぁ…なんて、しばらく愛でていると、
『……全然チューしてくんないじゃん。』
と、突然声を出すグク。台詞もセリフで、朝から心臓が飛び出そうになりながら、
「…起きてたの？」
と聞くと、
『Aが起きる前から起きてた。』
なんて言って、ﾌﾌ、と笑う。
本当に朝から心臓に悪い。
もうすでに私の心も体もすべてグクに持っていかれているのに、
それでもまだ掻っ攫う気なのか。
『……A、俺と付き合ってくれる？』
もう既に私の気持ちは分かっているはずなのに、
それでも不安そうに聞くグクに、愛しさが込み上げてしょうがない。
「……グクに幸せにしてもらわないと困る。」
素直じゃない私の、照れを隠しながらの精一杯の返事に、
『幸せにするに決まってんじゃん。』
と笑いながら顔を近づけて微笑むグク。
今までのことが、スーッと雪解けの雪のように流れていく。
何度も裏切られ、何度も傷ついてきたことは、
幼い頃、夢見ていた絵本のプリンセスのように、この人に出会うための試練だったようだ。
私の氷のように硬く閉ざされた心を溶かしてくれた人。
絵本が大好きだったあの頃の私に言ってあげたい。
絵本の世界の中だけじゃなく、
ちゃんと、あなたにも、
「………お王子様はいるよ。」
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じう(プロフ) - pumpkinさん» 嬉しい感想ありがとうございます！これからも精進していきます！！ (4月17日 21時) (
レス) id: ef2e31f619 (このIDを非表示/違反報告)
pumpkin(プロフ) - とってもストレートなハッピーエンドで楽しかったです！素敵な作品ありがとうございます〜 (4月17日 0時) (レス) @page23 id: 17591856b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じう | 作成日時：2024年4月13日 0時
