隣にいたのは (ページ12)

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いつもよりも、たくさん喋ってくれる部長に、
なんだか嬉しい気分になりながら、着いたのは大衆居酒屋だった。

『……居酒屋かよって顔に出てんぞ。』

私の心を全て見透かされてるのかってくらい読まれる今日。
いや、私が顔に出すぎなのか？？
それは置いといて。ユンギ部長もこんなところ行くんだ、って思ったのが1番。まあ確かに2番目には居酒屋かいって思ったけども。

「そんなことないでーす。」

と、隠しきれない嘘を放ち、店の中に入ると、半個室のテーブルに案内された。
部長と向かい合わせで座ると、なんだか変な感じがする。
今までこんなことなかったのに、今日の残業で急に距離が縮まった感じがして、ジミンもこんな感じで飲みに来ているのだろうか、なんて考える。

ユンギ部長は、車だから、とのことで烏龍茶を、
私は遠慮もせずにビールを頼む。あとは適当に部長が頼んでくれた料理を待っている間に、乾杯をする。

「じゃあ、かんぱーい！」

『ん。』

上司を前にしても、臆することなく勝手に乾杯の音頭を取り出す私。この怖気付かない性格は、両親が亡くなった時もうこれ以上悲しいことはないだろうと思うと、ちょっとやそっとのことでは、何とも思わなくなってた。多分そこからだと思う。

『Aはもう3年目だけど、チームリーダーとかやってみる気ない？』

ユンギ部長はいつも突然だ。