隣にいたのは (ページ6)

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会社に着くと、握っていた手を名残惜しそうにしながら

〈帰りは何時頃になりそうか、連絡してね！また姫をお迎えに上がりますので〜〉

とまたニヒヒと笑ってるテヒョン。
そのテヒョンにありがとうの意味も込めて、ほっぺにキスをして車から出る。

窓を開けたテヒョンが、

〈A〜反則じゃん！俺もしたかったのにぃ〜〉

とかなんとか言っているが、もう始業時間が刻一刻と迫っているため、それには応えず、

「ありがとね。じゃあまた帰りお願いします。行ってきます！」

と言って歩き出す。

歩き出した所で、うちの部署の部長。
ミン・ユンギ部長に出くわした。

ユンギ部長は、２つしか年は変わらないけど、
若くして部長を任されてる、とにかく仕事ができる人だ。

今の見られたかな、気まずいな〜なんて思いながらも
おはようございます！と挨拶すれば、

『……おぉ、はよ。』

なんて返ってくる。猫背で怠そうに挨拶を返すその感じは、朝から爽やかなテヒョンとは正反対だな〜なんて思ってることは、
ユンギ部長には死んでも言えないかも。