隣にいたのは (ページ7)

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ユンギ部長とエレベーターに入ると、
出勤したての大量の人が後からゾロゾロと入ってくる。

部長と隅の方にやられれば、嫌でもどこかしら触れるほどは近くなるわけで。
ふいに、部長の香水の香りなのか、柔軟剤の香りなのか
いい匂いがして、なんか嗅いだことがあるような匂いだなぁ〜
なんて考えているうちに、私たちの部署がある会に着く。

部署までの廊下を歩きながら、上司と歩いてて黙ったままもなんだかなぁと思い、全然関係ないことだが、自分が今さっき思ったことを口に出してみる。

「ユンギ部長、いい匂いしますね！」

なんて、歩きながら部長に話しかけると、

『…………あぁ。この匂い好きなんだよ。』

と返答が返ってきた。

いつもなら、業務に関係のない話には、あぁ。そう。ん。は？
そんな単語でしか返ってこない、かなり冷淡な部長なのに、と口を開けて驚いていると、

『なんだよ、その顔。虫はいるぞ。』

なんて言って、お先にと片手をあげて、
自分の部屋に入っていく部長。

……なんか部長良いことでもあったのかな。