YG ページ15
状況だけ聞けばテヒョンの言うように“一目惚れ”だと思うだろう。
「いや、そうじゃない。そうじゃなくて… ずっと前から知っていた感じだったんだ。今まで経験したこと無いような不思議な感覚だった…」
なぜか断言できた。
JK「その人の名前は？」
「聞いてなくて…」
JIN 「は？聞いてない？それだけ特別な感覚があって、今も考えちゃうような人に名前も聞いてないの？ヒョンは信じらんないよ！」
まくし立てるようにジンヒョンが言ってるけど、そういうのは苦手なんだよ…
JM「縁があればまた会えるんじゃないかな？」
RM「そうですね、また出逢ってその時にも特別な感情があれば運命の人なのかもしれませんね…」
TH 「いいなぁー、運命の人。僕にも現れないかなぁ。」
運命… 一目惚れよりもしっくりするその言葉を頭の中で繰り返した。
それからすぐ、ワールドツアーが始まり、“運命の人”なんて考える暇もなくなっていた。
JIN 「チャーター機で世界を飛び回るなんてBTSも僕も本当にワールドワイドだね‼️」
RM「そうですね。皆さんに愛されるのは嬉しいんですが、なんだか少し怖い気もします…」
JM「それ、わかります…。でも、皆が一緒だから大丈夫でしょ！」
TH「アーミーにたくさん会えてうれしかった！」
JK「僕のこと“オッパ”とか“ヒョン”って呼んでくれるアーミーが増えた気がします。」
JH 「ウリマンネがオッパかぁ〜、おっきくなったねぇ♪」
ホソクに羽交い締めされるように頭をヨシヨシされるジョングクを見て皆が笑っていた。
帰国するチャーター機の中、久しぶりの母国を思って皆、気分が上がっているんだろう。
俺はひたすら眠たくてウトウトしていたが、断片的に見る夢の映像がやけにリアルに感じて起きていることにした。
JIN 「移動中に起きてるなんて珍しいね。」
ヒョンがそういいながら俺の隣に座った。
ヒョンになら夢の話を言ってもいいかな…
「最近見る夢がやけにリアルで、うたた寝すると疲れるんですよ。」
JIN 「どんな夢？」
「同じ話の場面を切り取ったような、断片的な夢で… 顔はハッキリしないんだけど同じ女が出てくるんです。」
JIN 「へぇー、不思議だね。いつ頃から見るようになったの？」
「ツアーの前あたりかな？」
JIN 「そっか。まぁ、謎解き番組でも見てる気持ちでいればいいんじゃない？」
そう言うとニコッと笑って俺の肩をポンッと叩いた。
謎解きか…
解いたら何がわかるんだろう…
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作者名：はは | 作成日時：2023年8月14日 15時
