Snow ButterFly (ページ14)

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episode.14 ページ14

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【V side】

『宜しくお願いします』

そう言って挨拶をした女の子は、一年後僕達の後輩としてデビューする時待っている子だ。

セジニヒョンの横に並ぶその子は背が小さくて、緊張しているのか顔が強ばり服の袖を、ギュウッと掴みながらお辞儀をした。

「Vです、宜しくお願いします」

『お願いします』

目を合わさずにそう放たれた言葉。
正直彼女に対しての第一印象は無愛想で仲良くなれなさそう、という印象。

セジニヒョンから聞いてきた印象と違い過ぎるけど、ヒョンが大袈裟に言ってただけだった？

その後、グッタリした状態でセジニヒョンから抱えられて戻ってきた彼女は、生きているはずなのに何だか死んでるようなそんな不安が煽られる表情だった。

「え…、何どうしたの」

「…これ息してるよね？」

皆同じ気持ちだったようで、壊れ物を扱うかのようにセジニヒョンの腕からソファに寝かされた彼女。

スタッフさんが持ってきたタオルに包まれる彼女の頬は腫れ、口の端が切れて血が出ている。
怪我をしたのかズボンの膝辺りには、赤黒い血が滲んでいる。
只事じゃないその雰囲気に、どうして良いか分からなくなる。

「…外で、ファンの子がしつこく絡まれてたみたいで。……それを助けに入ったら巻き込まれたらしい」

スタッフさんに応急処置をされるスノさんを見つめながら、ポツリと話し始めるセジニヒョン。
「誰かに頼るってこと知らないんだよ」と、そう不安そうに余りにも泣きそうに言うもんだから、誰も何も言えなくなる。

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