episode.17 ページ17
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「勉強進んでる？」
いつの間に来たのか、ジョングクさんの肩を組みながら現れたジミンさん。
そのままジンさんの隣へ腰掛け、まだ数問しか解いていない私のノートを覗き込む。
「分からなければジョングギか教えてくれるよ」
"ねっ"と未だ立ったままのジョングクさんに声をかけるジミンさん。
怪訝な顔をうかべ"適当な事言わないでくださいよ"と言う彼とは、年が近いから仲良くなれるといつか言われたセジンさんの言葉に反して二人で話したのは数回程度。
"ずっと立ってないで座りなよ"と言われてやっと、空いている私の横に控えめに腰掛ける。
隣でさえ居心地悪そうだ。
「試験は？いつなの」
『来月です』
「じゃあますますダンスに見惚れてる場合じゃないじゃん」
『そうなんですよね、』
ヘラッと笑って見せれば"相変わらず笑顔下手くそ"と汗をタオルで拭きながら、冷たい視線を見せるテヒョンさん。
いつからか下手な愛想笑いばかり浮かべる私に呆れたのか、つまんなそうな表情を浮かべながら"笑顔下手くそ"と口癖のように口にするようになった。
「ヤー、テヒョンアはまたそういうこと言う」
「でもヒョン、大事なことですよ。アイドルなのに笑顔下手なのは問題でしょ」
焦ったように止めてくれるジンさんだけど、テヒョンさんの言葉は最もすぎる意見。
笑顔が下手なのは自分の問題、いつまでも過去の事を引き摺って下手な笑顔を浮かべていてはアイドルとしてデビュー出来るはずがない。
「あっ」
二人の言い合いに口を挟んだのは、今まで気まずそうにしていた他でもないジョングクさん。
"あっ"と言う彼の視線の先には、少しだけ書き進んだ私ノートがあった。
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作者名：MOA | 作成日時：2024年3月5日 16時
