episode.24 ページ24
.
【 JK side 】
それから、メンバーの目を盗んでは彼女がいるそのスタジオに訪れるのが密かな楽しみになっていた。
意図せず来るようになった僕に、彼女は戸惑っているように思えたけど、それも最初のうちだけで徐々に笑顔を沢山見せるようになった。
初めの頃が嘘かのように笑顔をよく見せるようになった彼女は、セジニヒョンが言っていた通り「明るくてよく笑う女の子」だった。
「好きな食べ物は」「好きな季節は」「誕生日はいつ？」「兄弟はいるの？」
そんな些細な事を沢山質問する僕に
「そんな一気に答えられないですよ」と困ったように笑った。
「ん〜、じゃあスノはなんでアイドルになろうと思ったの？」
『……小さい時、お母さんが病気で亡くなっちゃったんです。その時に話してた事があって、私が天国でも有名なアイドルになれば寂しくないよね、って。亡くなった人達があっちの世界でも口ずさむような、話題にするような、そんな人になりたいんです』
「天国でも有名なアイドルになるのがスノの夢？」
『あははっ、そうですね。凄く規模がでかい夢です』
照れくさそうに話す彼女の大きくて立派な夢は、確信は無いけどきっと達成出来るんじゃないかな、なんてこの時の僕は考えていた。
「じゃあちょっと、」
「ジョングガ〜〜〜、お前最近どこ行ってんの？」
「あ〜、まあちょっと」
「ちょっとってなんだよ〜〜」
いつも通り少しの休息時間スタジオを出ようとすれば、後ろからダランとくっ付いてくるのはテヒョンイヒョン。
以前から同じように言われては振り切って出て行っていたから今回もそうしよう、と思ったんだけど「今日は絶対行かせない」とがっつりとホールドされてしまった。
参った、スノの所行きたいのに。
だからといってヒョンに彼女のこと会わせるのも何だか嫌だし、
「あの子が来なくなって落ち込んでたと思ったら、次は一人ですぐどこか行くようになって、隠し事されると寂しいんだけど」
「あ〜〜、分かりました。明日！明日構ってあげますから今日は離してください！」
「
「あれじゃあ、どっちがマンネか分かんないな(笑)」
あーもう、今日のスケジュール的に今行かないと今日行く時間もう無いのに。
仕方ない今日は諦めるしかないか 、
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 240人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：MOA | 作成日時：2024年3月5日 16時
