episode.32 ページ32
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【JM side】
「スノヤーーーーー！！！」
ステージが終わり収録も終わったところで、挨拶をして回っていたスノを見つけるや否や飛び付いたのはジョングギ。
小さな身体はジョングギの腕に包まれスッポリと埋まってしまっている。
『ジョングクさん！皆さんもお疲れ様です！』
埋まった顔を見上げ、ジョングギを見ながら笑顔で話す彼女を見て幸せそうに頬を緩めるジョングギはやっぱりスノを溺愛しているだろう。
ステージの感想をお互い楽しそうに話す姿を隣で不満気に見つめるのはテヒョンイ。
「テヒョンア、顔」
「…だって、あの子居たらジョングガあの子のことばっかじゃん」
「そりゃ仲良いからね」
「あの子のどこがいいんだか」
そう言って膨れっ面のまま先を進んでしまったテヒョンイ。
何故こんなにもスノの事をテヒョンイが目の敵にしてるのか、単純に弟が取られたのが面白くないのか、自分もスノと仲良くなりたいのか、理由は定かでは無い。
ただ、スノが来た時明らかに不満気になるのはどうにかならないものか。
「スノヤ、何か大人っぽくなった？」
『ユンギさん！実はですね、この前の健康診断で身長伸びてたんです！』
「確かに初めて会った時に比べたら背伸びてる気がする」
『後はオンニが初デビューなんだから、って特別にメイクしてくれたんです！』
いつの間にか二人の間に他のみんなも混ざっていて、無邪気に話すスノを目を細め、愛しそうに「そうか」と返事するシュガヒョンも大分彼女を溺愛している。
そんな光景を少し離れたとこから見ていれば、スノと目が合う。
「ジミンさん！」と柔らかく笑って呼ばれその輪に入る。
ああきっと彼女の周りはこれから人が沢山溢れるだろうな、そう無意識に思わされた。
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作者名：MOA | 作成日時：2024年3月5日 16時
