episode.37 ページ37
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【TH side】
"눈을 아세요？"
携帯を手渡されば次に見せられた画面にはそう書かれていた。
"雪を知っていますか？"という言葉の意図が分からなくて首を傾げて画面を見つめ考えるけど、やっぱり分からない。
単純に雪を知っているのか、なんて質問して来ないだろうし、じゃあなんだろう。
伝わってないことに気付いたのか、不安そうな面持ちで再度携帯になにか打ち始める。
その後に来る文面が気になり、彼の文字を打つ画面を覗き込めば、その意味が分かり「ああ！」と思わず声をもらす。
「雪ってSNOW！スノさんのことか、」
全て打ち終えた彼が見せてくれた画面には"SNOW"と書かれていて、そうか"snow=눈"かと一人納得する。
一人呟いた言葉が韓国語で彼に伝わらなかったから、再度彼の携帯を借りて"知っています"と打ち込めば先程のようにまた嬉しそうに笑顔になる。
やっぱり既視感、誰かに似てるのかな。
"一目で良いから会いたいんです、会わせて頂けませんか？"
次に見せられた言葉は想像もしていなかった言葉で、あまりに唐突な内容に伝わるはずが無いのに「
ファンの人なんだろうか、
一気に高まる不信感に少しだけ彼と距離をとる。
その事を察したのか、離さまいと掴む腕の力を強くされる。
はぁ、と小さく溜息をついて次は自分の携帯を出して
"ファンの人が会うとかそういうのは出来ないんです"
そう日本語訳された文面を彼に見せれば、元々丸くはっきりした目を丸く大きくし、首を横に思い切り振る。
"ファンじゃないです！僕は彼女の兄です"
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作者名：MOA | 作成日時：2024年3月5日 16時
