episode.39 ページ39
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【TH side】
「テヒョンア！全然戻って来ないから何かあったかと思ったじゃん！」
「ジミナ〜、聞きたいことあるんだけどスノさんってお兄さんいる？」
「お兄さん？え〜…、聞いたことないけど分かんないな」
うーん、と電話越しに悩んでいる様子のジミナ。
じゃあやっぱり今目の前にいる人は兄では無いのかな。
本当はスノさんと仲の良いジョングギに聞くのが一番手っ取り早いんだろうけど、余り関わりないのにスノさんの事について聞いたら、何で何でと理由を問い詰められるに決まってる。
彼が本当にお兄さんだとして、国籍の事を隠しているのなら尚更簡単に言えることじゃないから。
「あ、ちょっと待って、ジョングガー！聞きたいことあるんだけどー！」
「え、あ！！待ってジミナ！！」
なんて考えてれば、タイミング良くジョングギに声をかけるジミナ。
僕の止めの言葉も届いていないようで、先ほど質問した内容をそのままジョングギに話し始めて思わず溜息が零れる。
「スノにお兄さん居るって話聞いた事ある？」
「……え？は、何でですか？」
「やー、なんかテヒョンアが知りたいんだって」
「テヒョンイヒョンが？何で？…電話ですか？変わってください」
電話越しに聞こえたその会話を最後に通話の終了ボタンをタップし、画面を閉じる。
あーほらやっぱり、グギの事だから理由気になるよなー。
事務所戻ったら問い詰められるんだろうなあ〜。
憂鬱な気持ちで視線を前に戻せば不安そうな面持ちの彼。
結局何の答えも出なかった、さてどうしようか。
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作者名：MOA | 作成日時：2024年3月5日 16時
