episode.5 ページ5
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「《…は？》」
腕を掴めば進もうとしてた足を止め、更に眉間にしわを寄せ私に目を向ける。
＿＿＿＿
『《……嫌って、助けてって、言ってます。この手、離してください》』
「《はあ？何なんだよガキ、お前に何がわかんだよ》」
『……이 사람은 당신의 아는 사람입니까《この人は 貴方の知り合いですか》？』
そう韓国語で言えば少し驚いた顔をした後、女性はポロポロと涙を零し「
「《はっ、なんだよお前言葉分かんのかよ》」
『《…知り合いじゃないって言ってます。…だから離してください》』
手も足も震えていて格好はつかないけど、男性を掴む腕に力を入れてそう言えば、鼻でバカにしたように笑った後女性を掴む腕を離してくれたので、私も手を離し自分より幾分か背の高い彼女の前に守るようにして立つ。
「《お前はまだガキだから知らねえと思うけど教えてやるよ。》」
「《ーーコイツらの国はな、
日本人の女に対しての性犯罪率が高ぇ国なんだよ》」
その言葉を聞いた瞬間グァン、と視界が揺れ、頭を何かとても重たい鈍器で殴られたような気がする。
息が、苦しくなる。
気温は寒いはずなのに全身から冷や汗が出てくる。
「《日本の女には何しても当たり前って思ってんだよ、こいつらの国は。じゃあ別に俺ら日本人が韓国の女に何してもいいだろ》」
＿＿＿＿
脳内でずっと響き渡っていた聞こえるはずのない声が、耳元で言われたかのように鮮明に聞こえる。
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作者名：MOA | 作成日時：2024年3月5日 16時
