episode.41 ページ41
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『〜♪』
インタビューやテレビ撮影した後、今日の夜は防弾少年団の皆さんとご飯に行くことになっているのでそれまでの空き時間自主練習でスタジオに籠っていた。
一通り踊り終え、床に寝転がり天井を見上げながら鼻歌を歌えば静かなスタジオ内に自分の声が響き渡ってステージに居るような気分になって自然と口角が上がる。
ああ、早くまた歌いたい。
色んな歌を口ずさんでいれば、自分の声しか無かったスタジオ内にドアのノック音が静かに響き渡る。
慌てて座り「
『え、あっ、テヒョンさん、』
「あ〜、おつかれ〜」
てっきりまたいつもみたくジョングクさんが来たんだ、と思ってたから未だに余り喋った事の無い人の登場に少し身構えてしまう。
『何か、ありました？』
「ああ、いや僕じゃなくて、」
そう言って誰か他にも居るみたいで後ろに居る人を手招きするテヒョンさん。
その人物が気になり、立ち上がって後ろを覗けばテヒョンさんなんかよりもっと、もっとずっと予想してなかった人。
『お…っ、おに……！！えぁ……っ、なんっ、』
何年ぶりだろう、
変わらない姿、ずっと会いたかった人、会いたいのに大好きなのに自分から未練を断ち切った人。
お兄ちゃんだ。
思わず出かかった日本語をすぐ隣にいるテヒョンさんが視界に入り、口を噤む。
どう話しかければ？韓国語？いやお兄ちゃんは韓国語なんて分からないだろう、だからといってここで日本語で声をかけるのは気が引ける。
でも直ぐに
「二人で話でもしなよ。終わったらまた下まで送るから声掛けて」
そう言ってスタジオを出ていくテヒョンさん。
スタジオにはお兄ちゃんと私二人きりになった。
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作者名：MOA | 作成日時：2024年3月5日 16時
