Snow ButterFly (ページ10)

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episode.10 ページ10

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「自分よりも幾分も大きい男の人と喧嘩するなんて、やるね」

『え、』

「ちょっ！テヒョンア！！！」

ニコニコ歯を見せながら悪びれもなく笑うのは、隣に座るテヒョンさん。
それを慌てて静止したのは、テヒョンさんの隣、窓際に座るジミンさん。

そりゃああんな大声で、しかも彼らのライブ会場の前で大騒ぎしたら知られるに決まってるか。

『…ご迷惑おかけして申し訳ございません』

前の席、隣の席、後ろの席。
あらゆる所にいる防弾少年団のメンバーの方々とセジンさんに向かって、頭を下げ謝れば助手席に座るナムジュンさんが慌てる声を上げる。

「ちょっ！！謝らなくていいよ！別に悪い事した訳じゃないんだから！」

「そうだよ、驚きはしたけど危険に晒されていた女性を守る為にした行動でしょ？中々出来ない事だよ」

そう言って、後ろの席から私の頭を撫でてくれるホソクさん。
まさか肯定の言葉が出てくるとは思わなくて、叱られたり呆れられる、そんな覚悟をしていたので反応に困ってしまう。

「あー、頬腫れちゃってるね。痛い？」

『あ、いや……大丈夫です』

後部座席のホソクさんは、私の頬を眉を下げて心配してくれる。

優しい人だな。
「ありがとうございます」と笑みを浮かべお礼を言う。

「ねえ」

すぐ右隣から聞こえたその声は、恐らく先程の彫刻のような顔の人から。
振り返っていた体制を横へ向ければ、その衝撃にきっと同じ物を見たであろう左隣のジョングクさんと同時に思わず声が漏れる。

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